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【ランキング】現代で日本のリーダーになって欲しい歴史上の偉人は?


コロナ禍など不安定な世情の現代で、日本のリーダーになってほしい歴史上の偉人についてアンケートの回答を集計。約500票の投票から、第5位から第1位までを発表します。


鷹を片手にしている徳川家康像。彼が隠居し、大御所政治の舞台となった駿府城(静岡県静岡市)に立っている。

第5位 勝 海舟 投票数:52票 

 

 第5位は52票を集めた幕末の三舟のひとり、勝海舟(かつ・かいしゅう)。江戸幕府側に立ち江戸城無血開城を、新政府軍のリーダー・西郷隆盛(さいごう・たかもり)と相談して決めた立役者としてあまりに有名です。旗本の子として生まれるも貧乏暮らしだった幼少期を経て、27歳で蘭学塾を開いた勝。ペリーの来航を目の当たりにし「海防意見書」を幕府に提出し、その後、咸臨丸の艦長として日本人として初めて太平洋横断に成功。軍艦奉行を務めるなど、後に「海軍の父」と称されました。あの坂本龍馬も、勝の神戸海軍総練所で学びました。

 

 勝海舟を押す読者からは「無血開城が示している説得力。そして先見の明と懐の深さーー。まさに現代のリーダーに必要な要素を備えている!」「教育の重要性を分かっている人物」「環境問題や食料問題、そして宇宙開発……。海外情勢など幅広い知識を持ち、他国と連携して日本の未来を切り開いてくれそうだ」などと熱い期待が寄せられました。

 

 

第4位 「織田信長」  投票数:62

 

 第4位は天下布武を目指し、天下人となった織田信長(おだ・のぶなが)。彼の名言「必死に生きてこそ、その生涯は光を放つ」「理想を持ち、信念に生きよ」からも分かるように、戦国の世を全力で駆け抜けたカリスマ武将です。

 

 票を投じた人からは「混沌とした時代には、改革者が必要だ」「強烈なリーダーシップが求められている今。迅速な対応と予想外のアイデアで、停滞した日本、そして世界をも変えてくれそうだ」といった、信長のイメージを反映した意見が多く寄せられました。また「失敗すると文字通り、”首が飛びそう”だけど、手柄を立てれば、しっかり面倒を見てくれそう」なんていう意見もありました。

 

 

第3位 「坂本龍馬」  投票数:70 票 

 

  第3位は、織田信長をやや上回る70票を集めた、土佐出身の幕末の志士・坂本龍馬(さかもと・りょうま)。薩長同盟を仲介し、大政奉還を推進するなど近代日本の創設に尽力したことはご存知の通り。自由奔放な生き方や人間としての魅力も、今なお人気が高い理由でしょう。

 

 日本のリーダーを期待する理由として、「奇抜な発想に期待!」「行動力は随一。ビジョンを持って導いてくれそうです」「前例にとらわれず、斬新な政策を次々と成し遂げてくれそう」「交渉力を、日本のみならず世界の舞台で発揮するのではないでしょうか。日本の地位も、きっと高まる」という声が寄せられました。なかには「”無駄な”政治家を見極め、次々と”排除”し、国会議員の定員も削減。与野党同盟を進め、”決められない”日本の政治も、スピード感のあるものに変わるのではないだろうかと思う」といった、かなり具体的な要望もありました。

 

 

第2位 「厩戸王(=聖徳太子)」 投票数:72

 

 2票という僅差で第2位となったのは「厩戸王(うまやとおう)=聖徳太子(しょうとくたいし)」。6世紀に大和朝廷で摂政の地位にあった厩戸王は、天皇中心の新しい国づくりを、豪族・蘇我馬子(そがの・うまこ)とともに取り組みました。十七条の憲法や冠位十二階を制定するなど、中央集権国家体制の確立に向け、優れた手腕を発揮しています。さらに遣隋使を派遣し、法隆寺の建立なども行い日本に仏教を布教するなど、多岐にわたる功績を残しています。

 

 その真偽はともあれ、「一度に十人の話を聞いて、それぞれに的確に答えられることができた」といった残されているエピソードの数々は、厩戸王の聡明さ、天才ぶりを物語っているのではないでしょうか。票を投じた読者の多くが「清廉潔白で思いやりのある政治をしてくれそう」「徳を持った政治を期待」など、聖人君子というイメージを抱いていている様子。「厩戸王(聖徳太子)なら安心感がある」という期待がうかがえ、「”和を持って尊し”ーーを実践して欲しい」「本当の意味で色々な人の意見を聞いて、政治を行いそう」という意見が寄せられました。

 

 

第1位 「徳川家康」 投票数:90

 

 そして第1位は、90票を集めた徳川家康(とくがわ・いえやす)。やはり約260年にわたる太平の世・江戸幕府の開祖であることが大きな理由となっているようです。

 

  「安定で継続性のある社会を実現して欲しいから」「強いリーダーシップを安定・堅固な国造りに発揮してくれそう」「目先のことでなく、長いスパンで物事を判断し、日本を導いてくれる気がする」という意見は、その期待の表れでしょう。

 

 さらに「いきなり派手な政策をして大国に睨まれるのでなく、各国から情報収集し世界中の隅々にまで根回しをしたうえで、大胆な政策を行うことも出来そうだ。その”術”は、歴史を示している通り、筋金入り!」「何があっても落ち着いたリーダーの姿を見せてくれそう」といった政策能力や政治家としての胆力を意識した声もありました。

 

 

(アンケート…メールとハガキで集計。総票数:485票)

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「古代日本の都と遷都の謎」今号では古代日本の都が何度も遷都した理由について特集。今回は飛鳥時代から平安時代まで。飛鳥板蓋宮・近江大津宮・難波宮・藤原京・平城京・長岡京・平安京そして幻の都・福原京まで、謎多き古代の都の秘密に迫る。遷都の真意と政治的思惑、それによってどんな世がもたらされたのか? 「遷都」という視点から、古代日本史を解き明かしていく。