地蔵菩薩の美を堪能する根津美術館・企画展『救いのみほとけーお地蔵さまの美術-』
編集部注目の歴史イベント
根津美術館で2023年5月27日(土)~7月2日(日)の間、企画展「救いのみほとけーお地蔵さまの美術-」が開催される。
■みほとけに見る日本の美

「救いのみほとけーお地蔵さまの美術-」
親しみを込めて“お地蔵さま”とよばれる地蔵菩薩は、おそらく日本人の誰もが知るほとけだろう。日本では平安時代に入ってから本格的に信仰されるようになり、平安時代後期に衆生を救済するほとけとしての信仰が確立すると、それ以降は地域や時代を超えて崇められ、数多くの仏画や仏像が作られてきた。
本展では、館蔵品の仏画や仏像を中心として、日本における地蔵信仰の歴史とその広がりを概観。この展覧会が、地蔵菩薩にかかわる美術の華麗で多様な世界を知る機会となるだろう。
◆展示作品例

地蔵来迎図 1幅 絹本着色 日本・鎌倉時代 14世紀 根津美術館蔵 左手に宝珠、右手に錫杖を執る地蔵菩薩、衆生を浄土へと導くため、白雲に乗って下界へと向かうさまを表す来迎図。同種の来迎図は、鎌倉時代以降数多く制作された。その繊細な顔貌表現などから、鎌倉時代後期の制作とみられる。初公開。

地蔵来迎図 1幅 絹本着色 日本・鎌倉時代 14世紀 根津美術館蔵 左手に宝珠、右手に錫杖を執る地蔵菩薩、衆生を浄土へと導くため、白雲に乗って下界へと向かうさまを表す来迎図。同種の来迎図は、鎌倉時代以降数多く制作された。その繊細な顔貌表現などから、鎌倉時代後期の制作とみられる。初公開。
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矢田地蔵縁起絵巻(重要美術品) 1巻 紙本着色 日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵 毎月決まった日に奈良・金剛山寺(通称矢田寺)に参詣し、地蔵菩薩に祈願すると、その功徳によって地獄での責め苦から救済されるという霊験を図示した絵巻。12月24日の参詣し祈願すれば極楽への往生が決定されると説く。

地蔵菩薩立像(重要文化財) 1軀 木造彩色 日本・平安時代 久安3年(1147) 根津美術館蔵 像内の墨書銘から、久安3年(1147)に源良兼らを願主として、仏師僧快助によって造立されたことが知られる、銘のある地蔵菩薩像としては最古の遺例。その顔立ちや体軀は、いかにも平安後期らしい穏和さを見せている。
【開催概要】
開催期間:2023年5月27日(土)~7月2日(日)
休館日:毎週月曜日
開館時間:午前10時~午後5時
入場料:オンライン日時指定予約 一般1300円 学生1000円
*障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料会場:根津美術館 展示室1・2
お問い合わせ:根津美術館 03-3400-2536