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現代に転生した天下人・ノブナガくんが「五輪汚職問題」を語ったら?

三大天下人が“今”を斬る【第四回】


ノブナガくん、ヒデヨシくん、イエヤスくん。かつて戦国乱世を制覇し、天下人となった3人の戦国武将が“現代に蘇り、時勢について語ったら”……。はたしてどんなことを語るのだろうか? 今回はノブナガくんに「五輪汚職問題」について語ってもらった。


 

■戦国の常識と現代社会の狭間で……

 

 

お歴 『3大天下人くんが今を斬る!』司会のお歴です。三大天下人が現世に舞い降りて、現代のニュースを語らい、率直な意見を披露する対談企画、第一回では司会の私がノブナガ様にディスられて終わりましたが、第四回の今回もノブナガ様をお迎えしておりますが、どうでしょうか。テーマは「五輪汚職」問題です。コロナ禍の真っ只中に無理やり敢行、その後に実行委員会や電通、スポンサー企業の間で裏金が飛び交う金満五輪の真実がバレまくっておりますが…ノブナガ様

 

ノブナガくん わし、南蛮には興味津々だからな。世界中から人が集まるってのは上がるのう。いろんなヤツがおるんじゃろうし、戦略もいろいろあるんじゃろうのう。

 

お歴 ノブナガ様は南蛮貿易ゴリゴリ推進派ですからねえ。ポルトガルやスペインから東南アジア、中国経由で様々な貿易が行われていました。

 

お歴

 

ノブナガくん  明(今の中国)とは向こうの「海禁政策」で直接貿易はなかったがな。生糸やらを密貿易したり、南蛮の連中が持ってきたりしておったわ。外国人は珍しかったしなあ。いろんな国のやつと競技で戦うんじゃろ、オリンピック。そりゃ盛り上がるわなあ。やりたくなるのは分かるが、疫病の真っ只中でやったのはマズかったのう。民草が乗り切れなかったし、結局裏金で儲けようとした輩は相変わらずおったわけじゃからの。ホント、商人の連中は…まあ、楽市楽座をやったわしが言うのも何だけどさ。金儲けには敏(さと)い連中が居るからのう。

 

お歴 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之・元理事が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側から賄賂を受け取った事件、同じく大会スポンサーだった出版大手「KADOKAWA」が賄賂を渡した事件と立て続けに大騒ぎになりましたから。

 

ノブナガくん  ”便宜を図ってやるから金をよこせ”と言うわけだが、これ自体はわしらの時代も普通にやってたからなあ。娘を嫁に出したりとか。人質も取ってたし。金子だけでどうにかなるなら、それはそれであり。

 

お歴 そこらの戦国武将の倫理観は、現代には全く通用しませんよね……。

 

ノブナガくん  正直、人権とか知らんしの。

 

ノブナガくん

 

お歴 危なすぎて、話し聞けませんよ…。五輪は競技自体は日本の金メダルラッシュもあって、盛り上がったんですけど、終わってからこういう事件があると開催自体に問題があるという話になってしまうんですよね。

 

ノブナガくん  いろんな人種が切磋琢磨するってのは、面白いんじゃがなあ。ウチにも弥助(戦国時代に日本にやってきて信長の家臣となった黒人)がおったからな。アレはデカいし力も強かったから、砲丸投げとか短距離走なんかに出したら面白かったと思うのう。

 

お歴 天正9年(1581年)223日にイエズス会の宣教師であるオルガンティノが連れてきた方ですね。京都でノブナガ様に面会したという記録が、イエズス会と日本側の記録、両方に記載があります。

 

ノブナガくん  身長6尺2分(約182cm)はどえりゃあデカいからな。身体能力すごかったわ。そりゃ、100m短距離走では勝てんわなあ。骨格から違うがや。

 

ノブナガくん

 

お歴 弥助はアフリカのモザンビーク出身とされていますね。ヨーロッパからインドに向かう貿易船が、喜望峰を通過するときにモザンビークに寄港して補給や奴隷購入していた記録があります。

 

ノブナガくん  アフリカは広いらしいからなあ。みんなめちゃくちゃ走っとるがや! そりゃ足も速くなるんだろうの。自分にできんことができる人間は見てみたいってのは、昔も今も変わりゃあせん。でも、そういうデカいイベントになると動く金の額も桁違いだがや。目の色変わる商人も多かろう。自由経済自体は大いに結構。だが、要するにバレないように……。

 

お歴 ストップ、ストップ、ダメです、ノブナガ様。ホントに戦国武将はコンプライアンス、ガバガバだから困るんですよ。

 

お歴

 

ノブナガくん  普通に命の取り合いしとった世代だもんで。わしらの時代に五輪があったら、普通に命の取り合いを……。

 

お歴 今はご法度ですよ、ノブナガ様

 

ノブナガくん  仕方ないがや、武将だもの。何にしても、スポンサーになりゃあ儲かるんじゃろ? 五輪の看板使って商売するために、間に入ったコンサルタントに金を払ったわけじゃ。コンサル業務の実態がなきゃ、そりゃ賄賂じゃろうなあ。そういう連中は信念がないわ。理想を持ち、信念に生きよ。理想や信念を見失った者は、戦う前から負けているといえよう。そのような者は廃人と同じだ。

 

お歴 おお、汚職に連座した人々は負けていると。

 

ノブナガくん そりゃそうじゃ。もうちっとうまくやればの…(強制退場)

 

お歴 どうも戦国基準で見ちゃうと、危なっかしくて仕方ないですねえ。現代日本に生きる方々は、賄賂なんてしちゃダメだぞ! それでは、今回はこのへんで失礼いたします!

 

※この記事はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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ノブナガくん、ヒデヨシくん、イエヤスくん。それと司会者「お歴」。現世に舞い降り、時勢について語る。

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