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寅年にトーハク150周年! めでタイガー‼ 東京国立博物館 『博物館に初もうで』

編集部注目の歴史イベント


東京国立博物館が恒例の正月企画である「博物館に初もうで」を開催する。「博物館に初もうで」は今年で19年目を迎え、毎年人気を博している企画だ。2022年の十二支は『寅(トラ)』であり、『虎』をテーマにした作品の特集や、東京国立博物館の新春の目玉である国宝「松林図屛風」(長谷川等伯筆)をはじめ、各展示室にて新年の訪れを祝して吉祥作品や名品の数々を見ることが出来る。2022年1月2日(日) ~ 2022年1月30日(日)の開催期間、美しい日本の文化にふれることで、心豊かな新年のスタートを迎えられることだろう。


 

特集「博物館に初もうで 今年はトーハク150周年!めでタイガー‼」

 

陣羽織 白呉絽服連地虎模様描絵(じんばおり しろごろふくれんじとらもようかきえ) 江戸時代(19世紀)に作られた作品。アンリー夫人により寄贈された。武士が鎧の上に着用する上着。大胆な虎の描絵はサムライ魂を表現している。東京国立博物館蔵

 

龍虎図屛風(りゅうこずびょうぶ)左隻 安土桃山~江戸時代、曽我直庵によって描かれた作品。 竹林から現れた迫力のある虎の姿が描かれている。東京国立博物館蔵

 

 十二支の『虎』にちなみ、日本のみならず、東アジアから南アジアまで、虎を表した様々な作品を展示。

 

 虎は、古代より悪霊を退ける動物として、また、すぐれた武勇を示すイメージとして、世界中の多くの作品に登場してきた。さらに日本では江戸時代に、博物学的な視点からリアルな写生図も残されるようになった。

 

 一方、東南アジアや南アジアの虎に目を向けると、身体の特徴や色遣いなど、日本のものとは一味違ったユニークな表現を見ることができる。

 

 2022年は東京国立博物館の開館150周年にあたる。さらなる未来へ向けて、さまざまな虎たちがにぎやかに新年を祝う。

 

新春 吉祥作品展示

 

 また、『虎』を題材にした作品だけでなく、東京国立博物館選りすぐりの新春を祝うにふさわしい作品が展示される。本博物館に収蔵されている国宝「松林図屛風」(長谷川等伯筆)など、華やかな作品を見ることが出来る。

 

国宝・松林図屛風(しょうりんずびょうぶ) 安土桃山時代、長谷川等伯(1539-1610)により描かれた作品。草稿ともいわれるが、靄に包まれて見え隠れする松林のなにげない風情を粗速の筆で大胆に描きながら、観る者にとって禅の境地とも、わびの境地とも受けとれる閑静で奥深い表現をなし得た。等伯の画技には測り知れないものがある。彼が私淑した南宋時代の画僧・牧谿の自然に忠実たろうとする態度が、日本において反映された希有な例であり、近世水墨画の最高傑作とされる所以である。展示期間:1月2日(日)~1月16日(日)東京国立博物館蔵

 

唐織淡茶紅緑段霞菊地紙模様(からおりうすちゃべにみどりだんかすみきくじがみもよう) 18世紀の江戸時代に作られた、奈良・金春家伝来の品。地色を白・萌黄・紅の段染とし、白・萌黄・金糸(きんし)などで霞模様の地紋を織りいれ、菊花、羊歯(しだ)の葉、扇や団扇(うちわ)形の地紙模様を上紋に織り出す。重厚な模様の唐織は江戸時代後期にかかるデザインと言われている。能の舞台では、女性役の表着(うわぎ)として使用される。展示期間:1月2日(日)~3月6日(日)東京国立博物館蔵

 

【開催概要】

展覧会名
「博物館に初もうで」
主 催 東京国立博物館
開催期間  2022年1月2日(日) ~ 2022年1月30日(日)
休館日  月曜日、1月4日(火) 、1月11日(火)
     ※2022年1月3日(月)、1月10日(月・祝)は開館 
開館時間 9:30~17:00
     ※入館は閉館の30分前まで
会 場
  東京国立博物館本館
  〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
価 格
  一般1,000円、 大学生500円

 オンラインによる事前予約(日時指定券)推奨。
 ※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料。
  入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。

 ※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。
公式サイト
 https://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=10631

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