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歴史上の人物を四柱推命で鑑定!第83回~足利義昭と名将たちの相性を鑑定~

波乱万丈の人生を全うした室町幕府15代将軍

室町幕府最後の将軍、足利義昭の救世主は誰だったのか?

足利義昭の居城であった旧二条城跡から出土した石造物。現在の京都市・竹林公園内に残っている。

 歴史上の人物に迫るには様々なアプローチがあるが、ここでは四柱推命(しちゅうすいめい)という手法を用いて、歴史上の人物がどんな性格であり、なぜ成功したのか(失敗したのか)を読み解く。

※四柱推命と用語の説明はページの最後をご覧ください。

 

 室町幕府最後の将軍・足利義昭は、京に上り将軍職の地位を安定的なものにするために、次々と有力武将に頼った。これらのこの背景には、室町幕府の幕臣であった、細川藤孝が深く関わっている。

 

 今回は、足利義昭と、彼と交流のあった武将との相性鑑定を行う。足利義昭と、朝倉義景、上杉謙信、織田信長、武田信玄、細川藤孝、毛利元就らとの間の相性を見ながら、義昭の救世主は誰だったのか、どう振舞うべきだったのかを勝手ながら検討していく。

 

※それぞれの武将の四柱推命鑑定結果は過去の記事をご覧ください。

図1 足利義昭と有力武将の相性 注:☆は守護神

 足利義昭と、朝倉義景、上杉謙信、織田信長、武田信玄、細川藤孝、毛利元就それぞれとの相性鑑定を行ったところ、義景とは75%、謙信とは65%、信長とは50%、信玄とは90%、藤孝とは25%、元就とは25%という結果となった。また、義景、信長、藤孝、元就は義昭の守護神だった。以下で詳しく見ていく。

 

〇義昭と信玄の相性90%!超相性がよい!

 

 一般に70%以上が相性がいいと言われる。つまり、今回鑑定した中では、信玄と義景が義昭と相性がよかった。中でも信玄とは90%と、際立って高い。

 

 兄で13代将軍の足利義輝が、三好長慶、松永久通(久秀の息子)らに殺されると、義昭は命の危機を感じ、越前の朝倉義景を頼って落ち延びた。義昭は、室町幕府を立て直すために、越後の上杉謙信、安芸の毛利元就ら有力武将に応援を頼むが、この時、甲斐の武田信玄にも書状を送っている。しかし、戦の絶えない戦国時代。どの武将も四方に敵を持ち、京に出兵して三好長慶らを討つ余裕はなかった。そこで、次に頼ったのが信長だ。信長は大軍を率いて上洛し、三好勢を降伏させる。しかし、やがてその信長と対立すると、信長の周囲の大名に声をかけ、織田信長包囲網を作った。東は信玄、北は浅井長政と義景、西は石山本願寺と毛利氏というように、各大名らと手を結び、信長の領地を包囲した。信長はこの四方の敵に対して一時的に苦戦をする。信玄の出陣に合わせて、義昭も京都の二条城で兵をあげるが、信玄は途中で病死。信長に二条城を包囲され降伏をした。1573年、これが室町幕府の実質的な滅亡である。

 

 一度は義昭への援助を断った信玄だったが、信長包囲網を作ってからは、まさに信玄とともにあり、信玄とともに散った義昭といえよう。相性がいい所以だろうか。歴史にたらればは禁物であるが、もっと早く信玄の協力を得ることができていたら、室町幕府にとっても武田家にとってもいい形に変わっていたかもしれない。

 

〇信長と相性がいいのは最初だけ!

 

 義昭と信長の相性は50%だった。まぁ普通のように思えるが、詳細を見ると、面白いことがわかってきた。

図2 足利義昭と織田信長の相性

 相性を出すには、命式表をもとに、4項目(①仕事の精神面②仕事の現実面③ビジネスパートナーとしての相性①金銭感覚)から算出し、1項目を25%満点として4項目の合計100%満点で診断する。①仕事の精神面から④金銭感覚に向かって、お付き合いが深くなって行った時の相性を表している。①仕事の精神面は、第一印象を含み、一緒にいて楽しいと感じる等の精神面、②仕事の現実面は、仕事で一緒になった場合、利益を出すことができたか、事務作業に不備はなかったか等の現実面、③ビジネスパートナーとしての相性は、がっつり組んで一緒に会社を立ち上げる等した場合の相性、④金銭感覚は、実際に長く仕事をした場合、金銭感覚や価値観がどれほどあっているかの相性を示す。

 

 図2では、義昭と信長の相性の詳細を示している。すると、①②は25%満点中、いずれも満点であるが、③④は25%満点中、いずれも0%である。つまり、軽く話したり飲んだりする程度では、相手に対してかなりの好感が持てるものの、2人でがっつり組んでビジネスパートナーとして仕事をした場合、意見の相違や価値観の相違が生まれる可能性を示している。義昭と信長は、まさにそんな相性だったのではないだろうか。

 

 朝倉家に身を寄せていた義昭だったが、義景に上洛の意思がないことを悟ると、次は信長を頼り1568年に美濃に向かった。信長は、同年に大軍を率いて京都へ出発し、三好勢をほとんど戦わずして降伏させた。この信長の助力のお蔭で、義昭は第15代将軍になることができたのである。義昭は3歳しか年の違わない信長を父と呼び、副将軍にしようとしたり役を授けようとしたりした。ここまでは2人の仲は最高だった。しかし、この後である。全国の大名に働きかけて自らの権力を強大化させようとする義昭に対し、信長は行動を制限させるため「殿中御掟」という要望書を出した。最初こそ素直に受け入れた義昭だったが、信長からさらに厳しい意見書が出されると怒り心頭。信長包囲網を敢行した。

 

 全国統一を目指す信長からすると、当然の振る舞いなのかもしれないが、お互いにもっとうまくできた気がしなくもない。④金銭感覚は両者の運勢エネルギーの差で診断するが、信長のエネルギーは33と非常に高く、義昭は14と低い。最後に対立が生じたのは、価値観の違いがあらわになった結果といえよう。

 

〇義昭と藤孝の相性25%!相性が悪い!

 

 幕臣として活躍した藤孝。義昭の兄で13代将軍の義輝が殺された後、幽閉されていた義昭(当時、覚慶)を救い出し、第15代将軍に据えるべく活躍したのは、他でもない藤孝である。しかしながら、今回の四柱推命鑑定の結果、相性が悪いことが判明した。以前藤孝を四柱推命鑑定したが、信長に匹敵する強靭なエネルギーを持っている。小さな幸せを求める義昭とは価値観が合わなかったのだろう。藤孝は兄・三淵藤英と袂を分かち、信長の家臣になってしまった。

 

〇義景、信長、藤孝、元就は義昭の守護神!

 

 四柱推命ではバランスを大切にするが、人によって足りないものや、多すぎるものがあり、なかなかうまくバランスを保つことができない。しかし、それをバランス状態に持っていってくれるのが守護神だ。「エビでタイを釣る関係」とでも言おうか。守護神は自分の役に立つ、自分を守ってくれる存在で、誰しもに一定程度、守護神は存在する。一概には言えないが、確率的には、1030%といったところだろうか。

 

 今回、義昭と有名武将の相性鑑定を行った結果、6人中4人、つまり義景、信長、藤孝、元就が義昭の守護神だった(図1において☆が守護神)。かなりの高確率だ。四柱推命鑑定師としての経験上、うまく会社経営を行っている社長さんは、自分の周りに上手に守護神を集めていることが多い。つまり義昭は守護神をうまく見極め、自分の役に立ってくれる人物にうまく頼ったということだ。

 

〇番外編!他の武将との相性は?真田幸村との相性100%

 

 ここからは番外編である。せっかくなので、義昭と他の武将との相性も見てみた。徳川家康とは75%、伊達政宗とは50%、黒田官兵衛とは40%等となったが、唯一相性100%だったのが、真田幸村だった。活躍した時期が少しずれているため、恐らく義昭と幸村は接点がなかっただろう。また「たられば」になるが、義昭の晩年、幸村と手を組むことがあれば、面白いことが起きたかもしれない。

 

 以上、義昭と有力武将との相性鑑定をしてきたが、特に義昭のように人を選んで援助をお願いしたり誰かと一緒に事を成し遂げたりしようとすると、その相手との相性は大切になってくる。一方で、相手を探りながら相性が悪い人に頑張って歩み寄ることも生きていく上では重要だ。大河ドラマ「麒麟がくる」では、どんな人間臭い対人関係が見られるのだろうか。

 

■四柱推命とは?

古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。

具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。

「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。

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過去記事

妃萃(本名:油川さゆり)(ひすい)
妃萃(本名:油川さゆり)ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。

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