もっとも古い人類化石ってどれ? もっとも古いストーンサークルってどれ?─ランキングで見えてくる日本史の楽しさ─
日本史もっとも選手権 #01
日本史のなかで比べた〝もっとも〟なあれこれに迫る本記事。今回は「人類化石」「ストーンサークル」の“もっとも古い”を解説。
■もっとも古い人類化石は?
日本最古の人類化石は昭和43年(1968)に沖縄県那覇市山下町で発見された「山下洞人」。8歳くらいの女児の大腿骨と脛骨、腓骨各1本からなる、今から3万2000年前のもの。2番目に古いのは同じく沖縄県八重瀬町で発見された「港川人」で、こちらは1万8000年前。本州では静岡県浜松市浜名区根堅の石灰石採石場で発見された「浜北人」の化石で、骨の主は20 代の女性。炭素14法による測定から、1万4000年のものと判定された。同じ遺跡のさらに4000年古い層からも女性の脛骨が見つかっている。

もっとも古い人類化石は?
■もっとも古いストーンサークルは?
ストーンサークルは環状列石とも呼ばれる。日本最古のそれは長野県諏訪郡原村の「阿久遺跡」にあるもので、建造時期は縄文時代前期末葉というから前3000年頃。これに次ぐのは青森市の「小牧野遺跡」、秋田県北秋田市の「伊勢堂岱遺跡」、同じく鹿角市の「大湯遺跡」などで、どれも前2000年頃のものと目されている。ほぼ同時期に築かれたイギリス・ソールズベリのストーンヘンジに比べれば小ぶりながら、日本国内のストーンサークルは形状がほぼいっしょで、同一の思考、目的のもと造られ、使用されていたと推測できる。

大湯環状列石
日本のストーンサークルは日時計や祭祀場などと考えられているものがある。
監修・文/島崎晋