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【偉人メシ】卓越した頭脳の持ち主!聖徳太子が食した「蘇」を令和版に大胆アレンジ!

偉人メシ


誰もが毎日元気に過ごすために欠かせないことの1つが、食事! 約1500年前に生きた聖徳太子(厩戸王)ももちろんご飯を食べていました。彼は元祖チーズを食べていたといわれています。そのままでも美味しいチーズですが、今日はひと手間加えたアレンジレシピに親子で挑戦してみましょう!


 

料理研究家 きじまりゅうたさん

歴史人Kidsのみなさん、こんにちは、料理研究家のきじまりゅうたです!

古(いにしえ)の人たちの料理を通して当時の暮らしや歴史に触れるこの企画、いっしょに偉人たちに思いを馳(は)せながら、親子でおいしい料理作りに挑戦していきましょう!

 

 

■漬け込んだ食材それぞれの旨味の違いを楽しめる、現代版「蘇」!

今回はナチュラルチーズで代用しました。

今回は、日本を代表する偉人の一人、あの聖徳太子(厩戸王)が食べていたという「蘇」のアレンジ料理です。

 

現代のチーズ「蘇」は当時の主食の一つだったそうですが、大昔の日本人がチーズを食べていたとは意外だし、驚きですね! 蘇は、正式には牛乳を2~3日もの時間をかけ極限まで煮詰めて作る料理で、非常に手間がかかるため、皇族や貴族などごく限られた人しか食べることができなかったそうです。そんな事情もあって、すたれてしまったのかもしれません。

 

聖徳太子の有名な伝説といえば、大勢の人たちが同時に話したことをすべて理解できたという「豊聡耳(とよとみみ)」が真っ先に挙げられますね! そんな能力を持つ聖徳太子なら、さまざまな食材を混ぜて味噌漬けにした今回の料理も、喜んでくれそうな気がします。

 

飛鳥時代ほど大変ではないものの、この味噌漬けも仕込みには一晩ほどかかります。でも、時間をかけた分だけ旨味がたっぷり染み込んで、とってもおいしいです。お父さん、お母さんのお酒のおつまみに、また君たちのちょっと背伸びしたおやつに、ぜひ親子でトライしてみてください!

 

 

 

■“きじま流”簡単アレンジ・レシピ「チーズ&野菜の味噌漬け」

チーズ&野菜の味噌漬け

 

【材料】(2人分)

 ゴーダチーズ:100g ゴボウ:100g 大根:4cm(200g)  にんじん:4cm(50g) 

 塩:大さじ½

 [A]味噌:大さじ4 みりん:大さじ½

 

 

【作り方】(2人分)

ゴボウは鍋に入る大きさ、太ければ縦半分に切る。鍋に入れて水を注ぎ、煮立ったら弱火で10分茹でる。

転がりやすいので切る時は注意しよう!

 

大根とにんじんは4cmの長さで48つ割りに切り、袋に入れ塩を入れて、1時間ほど漬けて水気を絞る。

 

ラップを広げて、A1/3量とゴーダチーズを包み、一晩漬ける。

ラップで密着させることでより味が染み込みやすくなるよ!

 

袋に汁気を切ったゴボウを入れ、別の袋に汁気を絞った大根とにんじんを入れる。それぞれに残ったAの半量を入れて揉み、チーズと同様、一晩漬ける。

揉みこんで野菜全体に味噌をいきわたらせてね!

それぞれ味噌を拭(ぬぐ)って、器に並べれば完成!

 

 

歴史人2023年4月号より


監修/永山久夫

ながやま ひさお/1932年福島県生まれ。食文化史研究家。古代から明治時代までの食事復元研究の第一人者。長寿食や健脳食の研究も行う。新聞や雑誌、テレビなどでも活躍中。

 

料理監修/きじまりゅうた

きじま りゅうた/1981年東京都生まれ。料理研究家一家の三代目。男性のリアルな視点から家庭料理を提案している。NHK「きじまりゅうたの小腹すいてませんか?」を始め、

テレビや雑誌等を中心に活躍中。

 

編集:杉田俊人 撮影:渡部聡 スタイリスト:吉岡彰子

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きじまりゅうた(きじまりゅうた)
きじまりゅうたきじまりゅうた

きじま りゅうた/1981年東京都生まれ。料理研究家一家の3代目。男性のリアルな視点から家庭料理を提案している。NHK「きじまりゅうたの小腹すいてませんか?」を始め、テレビや雑誌等を中心に活躍中。

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