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大河ドラマ『べらぼう』放送直前!“ざっくり”知りたい蔦屋重三郎

吉原の茶屋「蔦屋」・喜多川家への養子が誕生のきっかけ!?

■“江戸のメディア王”蔦屋重三郎ってどんな人物?

 

2025NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の主人公として話題となっている主人公・蔦屋重三郎。

 

重三郎、出生時の名前は丸山 柯理(まるやま からまる)という。寛延3年(1750)1月7日に江戸・吉原(現:東京都台東区)で、尾張出身の父・丸山重助と江戸出身の母・津与の間に生まれる。

 

7歳の時に両親が離別したことで、吉原で茶屋を営む「蔦屋」に養子入りすることになった。こうして“蔦屋重三郎”が誕生したのだ。

 

重三郎の出身地・吉原は江戸で唯一、遊女商売を公認された“遊郭の町”であると同時に、飲食業を中心に多くの商人たちが住んでいた。その多くは遊女屋との関係で成り立っており、重三郎が養子に入った「蔦屋」もまた、遊客を遊女屋に手引きする引手茶屋であったといわれる。

 

安永3年(1774)、重三郎が25歳の時に、鱗形屋孫兵衛版『吉原細見(よしわらさいけん)』の改め役を委託される。『吉原細見』は毎年春と秋に出版され、吉原で遊びたい人々がガイドブックとして江戸の隠れたベストセラーとなっていった。

 

出版界とは無縁な世界で生まれ育った重三郎は出版プロデューサーとして、ヒット作を連発。一代で、“江戸のヒットメーカー”となったのだ。

 

■大河ドラマ『べらぼう』ではどんなキャラクター?

©NHK

18世紀半ば、人口は100万を超え、天下泰平の中、世界有数の大都市へと発展した江戸。蔦重こと蔦屋重三郎は、江戸郊外の吉原の貧しい庶民の子に生まれ、幼くして両親と生き別れ、引手茶屋の養子となる。 血のつながりをこえた人のつながりの中で育まれた蔦重は、貸本屋から身を興して、その後、書籍の編集・出版業をはじめる。 折しも、時の権力者・田沼意次が創り出した自由な空気の中、江戸文化が花開き、平賀源内など多彩な文人が輩出。蔦重は、朋誠堂喜三二などの文化人たちと交流を重ね、「黄表紙」という挿絵をふんだんにつかった書籍でヒット作を次々と連発。33歳で商業の中心地・日本橋に店を構えることになり、“江戸の出版王”へと成り上がっていく。

 


【参考・引用文献】「歴史人」2025年2月号・NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』

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歴史人Kids編集部(れきしじんきっずへんしゅうぶ)
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