大河ドラマ『べらぼう』新情報!『解体新書』の生みの親・杉田玄白をはじめとした豪華キャラクターのキャストは?
蔦重と繋がり、ヒット作を世に出す仲間たち&江戸で名声をとどろかす文化人
日曜夜8時からNHKにて放送されている大河ドラマ『べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺~』の新キャストが発表!各キャラクターを演じる出演者からのコメントと共にお届けします。
■大田南畝(おおたなんぽ)/四方赤良(よものあから)
桐谷健太

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幕臣にして、江戸随一の文化人、天明狂歌のスター
牛込の御徒組屋敷で生まれ育った幕臣。十代で出した狂詩集『寝惚先生文集』で一躍その名をとどろかせ、その後四方赤良という狂名で、天明狂歌を牽引する存在となる。批評家、戯作者など多彩な一面も持ち合わせ、蔦重(横浜流星)とは、南畝が書いた黄表紙評判記『菊寿草』をきっかけに、交流がスタートする。無類の酒好きでもある。
【桐谷健太さんコメント】
ワタクシ、桐谷健太が演じますのは大田南畝という、表の顔は真面目で実直な御家人、裏の顔は狂歌や戯作など、笑いに溢れた文芸作品のべストセラー作家であり、パーティー好きな、べらぼうに明るく楽しい人物だったそうです。ただその明るさの奥には何があったのか、もしくは無垢な明るさだったのか。これから更に探求したいです。彼の辞世の句にヒントを感じた今日この頃です。 |
■北尾政演(まさのぶ)/山東京伝(さんとうきょうでん)
古川雄大

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絵師、戯作者、マルチな才能を持つ、江戸のベストセラー作家
深川木場生まれで、北尾重政(橋本淳)に画を学び、その後徐々に洒落本や黄表紙などを手掛け鶴屋(風間俊介)が出した『御存商売物』で、戯作者としての地位を確立する。蔦重(横浜流星)とは、度々吉原に出入りする中で知り合い、親交を深めていく。『江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)』の大ヒット以降、蔦重の出版パートナーとして欠かせない存在となっていく。
【古川雄大さんコメント】
この度、NHK 大河ドラマ「べらぼう」に山東京伝役で出演させて頂きます!歴史ある大河ドラマに初参加させて頂けることをとても光栄に思います。台本を読んでいると「絵なんてモテるために描くんだ」というセリフがあり驚きました。山東京伝は、とにかく女に目がなく、浮名を流すほどの女泣かせで、明るく周りを照らす様なイメージを持ちました。ただ、どこか鋭さもあり、その感性が絵にも反映されています。そんな山東京伝が主役の蔦屋重三郎に出会って、彼に見出されて上り詰めていくという役柄です。 |
■倉橋格(いたる)/恋川春町(こいかわはるまち)
岡山天音

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喜三二の親友で、黄表紙の傑作『金々先生栄花夢(きんきんせんせいえいがのゆめ)』の作者
駿河小島藩に仕える武士。挿絵も文章も書ける戯作者。
鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)から出した、『金々先生栄花夢』は大ヒット、その後に続く黄表紙の先駆けとなる。
本屋の新参者の蔦重(横浜流星)とは、親交のあった朋誠堂喜三二(尾美としのり)の仲介で知り合う。
蔦重とは次々と作品を出すものの、時代の変わり目で発表した『鸚鵡返文武二道』が、幕府の目に留まり、思わぬ事態となっていく…。
【岡山天音さんコメント】
非常に素敵な台本で、読みながら何度も心を揺さぶられました。 |
■富本午之助(とみもとうまのすけ)
寛一郎

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その美声で観衆を虜に!江戸浄瑠璃の歌い手
蔦重(横浜流星)が当時流行していた富本節を正本にしようと、接触を試みる富本の二代目。別名“馬面太夫”。その美声は江戸中を魅了した。
富本豊前掾(とみもとぶぜんのじょう)を父に持ち、二代目富本豊前太夫を称する。
【寛一郎さんコメント】
歌舞伎が江戸時代の大衆娯楽として発展した中で僕が演じた午之助は太夫というスター的ポジションでした。似つかわしくない役柄ですがその時代の文化の中核にあった歌舞伎を体験したくなりました。 扮装含め、歌稽古など先生方に教鞭をとってもらい大変貴重な時間を過ごしながら役を作っていけました。実際にやってみると歌と語りの間と言っていいほど太夫の歌は難しく、付焼刃で出来ることではないですが、精一杯やらせてもらいました。 |
■杉田玄白
山中 聡

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源内とも親交のあった、『解体新書』の生みの親
若狭小浜藩の藩医で、前野良沢や中川淳庵とともに、『ターヘル・アナトミア』を翻訳し、須原屋(里見浩太朗)から『解体新書』を発表する。
平賀源内(安田顕)は、解体新書の挿絵を描くことになる画家・小田野直武を紹介し、活躍する分野は異なっても、互いに尊敬しあう仲となっていく。
【山中 聡さんコメント】
杉田玄白 役を演じます山中聡です。実際に存在していた人物を演じるのは特別な事と思っています。杉田玄白さんと言えばお医者様で「解体新書」あと教科書に載っているあのイラストくらいしか思い浮かばなかった僕に、中3の息子が「これを読んで勉強しな」と日本歴史人物伝を貸してくれました。これを読んで少しでも玄白さんに近づけたらと思っています。 |
■土山宗次郎
栁俊太郎

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政変により人生を狂わされた、意次の側近
田沼意次(渡辺謙)の腹心の部下で、勘定組頭の旗本。
意次が蝦夷地開発を積極的に推進する中で、その探査役として、大きく関わっていく。
また吉原での豪遊も絶えず、大田南畝らのパトロンとして、贅沢の限りを尽くし、やがて大文字屋の花魁・誰袖(福原遥)を1200両という莫大な金額で身請け。しかし、意次が失脚すると、悲運な人生を辿っていく。
【栁俊太郎さんコメント】
この度、土山宗次郎役を演じさせていただきます栁俊太郎です。大河ドラマは「どうする家康」以来、2 度目の出演となります。 |
■唐来三和(とうらいさんな)
山口森広

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ユーモアのセンスに長けた、江戸の戯作者
元々は武士の出身であったが、天明期にわけあって町人となる。
絵師、狂歌師、戯作者たちを集めた大規模な宴席で、蔦重(横浜流星)と出会う。代表作に『莫切自根金生木(きるなのねからかねのなるき)』、題名が上から読んでも下から読んでも同じ、回文の傑作がある。やがて松平定信の時代に変わると、作品が政治批判をしたとされ絶版処分を受けてしまう。
【山口森広さんコメント】
出演させていただけることが決まったときは、飛び上がって喜びました。俳優として、大河ドラマに出演するというのは一つの夢でもあります。 |
■朱楽菅江(あけらかんこう)
浜中文一

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大田南畝、唐衣橘洲(からごろもきっしゅう)とともに、狂歌三大家の一人
大田南畝(桐谷健太)らとともに始めた狂歌が、天明期に大流行し、 そのブームを牽引する一人となる。蔦重(横浜流星)とは、大田南畝に誘われて行った、狂歌の会で出会う。その後、狂歌本を何冊も蔦重のもと から出し、喜多川歌麿(染谷将太)とのコラボ作品も世に送り出していく…。
【浜中文一さんコメント】
朱楽菅江役をやらせていただきます浜中文一です。 |
■鳥山石燕(せきえん)
片岡鶴太郎

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妖怪画の大御所、歌麿の人生に大きな影響を与えた師
徳川将軍家に仕える狩野派に絵を学び、安永5年(1776)に『画図百鬼夜行』を刊行し、妖怪画の名手として注目をあびる。喜多川歌麿や恋川春町など数多くの弟子を持つ。
特に歌麿には、小さい頃から目をかけ、その“才能の目覚め”にきっかけを与えていく。
【片岡鶴太郎さんコメント】
この度は絵師・鳥山石燕を演じさせて頂きます。 |
<NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺~』の物語>
18 世紀半ば、人口は 100 万を超え、天下泰平の中、世界有数の大都市へと発展した江戸。蔦重こと蔦屋重三郎は、江戸郊外の吉原の貧しい庶民の子に生まれ、幼くして両親と生き別れ、引手茶屋の養子となる。
血のつながりをこえた人のつながりの中で育まれた蔦重は、貸本屋から身を興して、その後、書籍の編集・出版業をはじめる。
折しも、時の権力者・田沼意次(渡辺謙)が創り出した自由な空気の中、江戸文化が花開き、平賀源内など多彩な文人が輩出。蔦重は、朋誠堂喜三二などの文化人たちと交流を重ね、「黄表紙本」という挿絵をふんだんにつかった書籍でヒット作を次々と連発。 33 歳で商業の中心地・日本橋に店を構えることになり、“江戸の出版王”へと成り上がっていく。
蔦重が見出した才能は、喜多川歌麿(染谷将太)、山東京伝、葛飾北斎、曲亭馬琴、十返舎一九といった若き個性豊かな才能たち。その多くは、のちの巨匠となり日本文化の礎となっていく。
しかし時世は移り変わり、田沼意次は失脚。代わりに台頭した松平定信による寛政の改革では、蔦重の自由さと政治風刺は問題になり、財産の半分を没収される処罰を受ける。周囲では江戸追放や死に追いやられるものもあらわれる …蔦重は、その後も幕府 からの執拗な弾圧を受け続けるが、反権力を貫き通し、筆の力で戦い続ける。そんな中、蔦重の体を病魔が襲う・・・。
命の限りが迫る中、蔦重は決して奪われない壮大なエンターテインメント「写楽」を仕掛けるのだった…。