約160年前の甲冑に、縄文時代のアクセサリー!先人たちの使用アイテムが長い年月を経て令和でブレイク
朝日小学生新聞も注目!歴史のニュース
みなさんは新聞を読んでいますか?新聞を読み続けることは、知識や読解力、思考力、表現力が身につくといわれています。今回は、創刊から55年を超える「朝日小学生新聞」の富貴編集長が登場!ニュースを子どもの視点でやさしく・詳しく解説している朝日小学生新聞でピックアップされた、歴史の話題を教えて頂きます。
こんにちは。朝日小学生新聞編集長の富貴です。
朝日小学生新聞にはほぼ毎日、「ニュースあれこれ」というコーナーがあります。海外の話題から国内政治、科学など、できるだけ幅広い分野のニュースをとりあげるようにしています。読者の小学生のみなさんが、「新しい世界」と出会い、興味関心を広げてくれれば、という願いからです。
歴史の話題も、「ニュースあれこれ」でよく出てきます。朝日小学生新聞の読者も、歴史や偉人の話題が大好きなんです。そして歴史は過去のできごとではありますが、新しい発見など、ニュースには事欠きません。
今回は2023年11月の「ニュースあれこれ」の中から、歴史に関連するニュースを二つ、ご紹介します。
■福沢諭吉たちが贈った甲冑がマルタから約160年ぶりに帰還!

甲冑がマルタから160年ぶり帰還(©朝日小学生新聞・2023年11月22日付)
まずは、地中海の島国マルタから、日本の甲冑(よろいかぶと)が約160年ぶりに帰ってきた、という話題です。11月22日の紙面で紹介しました。幕末に江戸幕府がヨーロッパに派遣した使節によって、当時イギリス領だったマルタに贈られたものなんだそうです。この使節団には、わたしの故郷・大分がほこる偉人、福沢諭吉が参加していました。

鉄でできた甲冑=11月、京都市(©朝日新聞社)
甲冑の数え方は、みなさんには常識でしょうか。「領」を使うのですね。日本にもどってきた甲冑は3領あります。修復作業をへて、2025年の大阪・関西万博で、マルタのパビリオンで展示されるそうです。
■加工された貝殻は縄文時代の犬のアクセサリー!?

縄文時代の犬のアクセサリー?(©朝日小学生新聞・2023年11月17日付)
もう一つ紹介したいのは、縄文時代の終わりごろの伊川津貝塚(愛知県田原市)から「犬のアクセサリー」とみられる貝殻が2個、見つかったというニュースです。11月17日に掲載しました。この貝殻は巻き貝を加工したもので、いずれも長さ1.7センチほど。一つは1個、もう一つには3個の穴があいていました。

見つかったアクセサリーとみられる貝殻=11月、愛知県田原市(©朝日新聞社)
2009年3月に出土した、縄文時代の犬の墓とみられる穴の中にあったそうです。当時の犬がこのアクセサリーを身につけていたかはわかっていないそうですが、縄文人が犬を大切に思っていたことが伝わってくる気がします。
ではまた次回、お会いしましょう!