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「どこだかわかりますか?」東京の港区にこんな場所が! 知らないとたどり着けない大都会の庭園にある寺社

神社仏閣好きラノベ作家 森田季節の推し寺社ぶらり【第51回】


 

大護神社と観音堂

 

 東京の都心部はそもそもの人口が多いうえに、仕事や観光で訪れる人も多いので、メディアやガイドブックなどで紹介される寺社も珍しくありません。とくに山手線の内側とその近場の寺社はしばしば取り上げられますし、東京の中心部の寺社を網羅したような本も発売されています。東京の中心部の寺社はだいたい参拝したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方でも意外と知らなそうな寺社を紹介します。まず、こちらです。港区の神社です。

港区白金台にある大護神社

 この神社の名前は大護(だいご)神社。近代以後に作られた神社ではありますが、なかなか雰囲気のある立地ですよね。こちら、港区白金台の八芳園(はっぽうえん)の日本庭園に鎮座しています。公式ホームページによると約400年前までさかのぼる庭園だそうです。「そんなの、八芳園で食事会や結婚式があった場合にしか入れないだろう」と思われるかもしれませんが、庭園だけの見学も許可されています。まあ、レストランを使うわけでもないのに庭園だけ見るのは気が引けるというのもわかります。その場合はぜひレストランをご利用ください。自分は場違いにならない程度のスーツ姿で、庭園を見学したい旨をお伝えしました。

 

 もう一箇所、紹介します。こちらの仏堂はどこのものでしょう? こちらも港区にあるものです。

 

日本庭園だが、鐘楼もお堂もあるので寺院に見える

 この観音堂は元々、奈良県生駒市の長弓寺(ちょうきゅうじ)にあった三重塔の一部を1954年に港区に移築したもので、港区の文化財にも指定されています。長弓寺といえば国宝の本堂があることで知られている寺院ですね。

 

 本当に港区にあるのかと思われる方もいるかもしれませんが、実在します。このお堂、品川駅前のグランドプリンスホテル高輪の日本庭園で見学できます。同じ庭園には違う場所由来の山門や鐘楼もあり、さながら寺院です。こちらの庭園もホテル利用者じゃない方でも見学できる場所にある名園ですので、ぜひ回遊してください。「いやいや……庭園だけ見るのは気が引ける!」という方はラウンジやレストランを使ってから堂々とご見学ください。ちなみに自分もラウンジでお茶とケーキをいただいてから、お庭を見学しました。やっぱり気は引けますよね……。

 

 大都市の中にも、むしろ大都市の中だからこそ、あまり知られていないエアポケットのような場所があります。東京の中心部の場合、かつての大名庭園が多く残っており、散歩に最適です。皆さんも健康で楽しい散歩ライフを!

 

観音堂と同じ時期に移築された山門

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森田季節もりたきせつ

1984 年生まれ、兵庫県出身。作家。東北芸術工科大学特別講師。京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科修士課程中退(日本史学専修)。大学院在学中の2008年、『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』で第4回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞を受賞してデビュー。主な著書に『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』(GAノベル)、『物理的に孤立している俺の高校生活』(ガガガ文庫)、『ウタカイ 異能短歌遊戯』(ハヤカワ文庫)などがある。

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